
こんにちは、億トレサラリーマンです。
第二次トランプ政権の発足が決まってから、米トランプ大統領の政策動向、特に関税政策に世界的な注目が集まり、東京株式市場でも上値の重い展開が続いています。主要株価指数が慎重な値動きを見せる中、際立った動きを見せているのが東証グロース市場の250指数です。年初から約17%の上昇を記録し、市場全体の流れに逆行する力強いパフォーマンスを演じています。
この中小型株の好調な動きには、いくつかの複合的な要因が作用していると考えられます。まず第一に挙げられるのは、昨年まで長期間にわたって低迷が続いていたことで、戻り待ちの売り圧力が相対的に小さくなっているという点です。過去の調整局面で既に多くの売り物が出尽くしており、上昇に転じた際の抵抗が少ない状況が形成されています。
また、中小型株には比率的に内需系企業が多く含まれており、トランプ政権の関税政策による直接的な影響を受けにくい企業構成となっていることが挙げられます。製造業の輸出企業や多国籍企業が多い大型株とは対照的に、グロース市場の企業群は国内市場を主戦場とする企業や、IT・サービス業などの業種が中心となっているため、米中貿易摩擦や関税問題の影響を相対的に受けにくい構造になっています。
そして最も重要な要因として、東証が推進するグロース市場改革により成長ハードルが大幅に引き上げられることが決定されている点があります。市場で特に注目されているのは、東証が2025年4月に発表したグロース市場改革案で、新たな上場維持基準として2030年以降から「上場5年経過後に時価総額100億円以上」という基準が導入される予定となっています。
現行の基準は「IPO後10年経過後に時価総額40億円以上」というものですが、これが「IPO後5年経過後に時価総額100億円以上」へと大幅に引き上げられることで、成長性のハードルが格段に高くなります。この変更により、新規上場を目指す企業はより高い成長見通しと具体的な成長戦略を持って市場参入することが求められるようになり、結果として市場全体の質的向上が期待されています。
こうした制度改革の背景には、東証グロース市場250指数が2024年まで4年連続での下落を記録し、株式流動性の低さや成長企業を支援する投資家の不足といった課題が浮き彫りになっていたことがあります。これらの構造的問題を解決し、真の成長市場として機能させるための抜本的な改革として、上場維持基準の厳格化が位置づけられているのです。
新制度の下で上場する企業、特にIPO銘柄については、厳しい基準をクリアするだけの成長見通しと実行力を備えていることが前提となるため、投資家にとっては従来以上に魅力的な投資対象となる可能性があります。実際に、上場後に時価総額を倍増させるような大きな成長を遂げる企業も少なくないことから、IPO銘柄はお宝銘柄を発掘する有望な狙い目と言えるでしょう。
今回の記事では、【IPO特集】時価総額倍増の急成長株を掴む!6月IPO銘柄まとめとして6月に東京株式市場に新規上場を果たす銘柄をご紹介していきます。改めて再評価の流れがきている中小型株(特にグロース市場)で、急成長株をいち早くチェックして資産形成のためのポートフォリオ構築を狙っていきましょう!
※2025年6月4日のデータを参照しています
【IPO特集】時価総額倍増の急成長株を掴む!6月IPO銘柄
伊澤タオル(365A)/おすすめ度✩✩
事業内容:タオルのファブレスメーカーとして、ODM生産、キャラクターIP製品、EC販売(タオル研究所ブランド)を展開。企画・製造工程開発は自社で行い、製造は海外協力工場に委託。
強み:ファブレスによる柔軟な生産体制と価格競争力。大手小売企業とのPB商品開発で培った企画力、キャラクター製品における高い技術力と管理体制。特許を多数保有。
上場日:6月20日
上場市場:東証スタンダード
主幹事:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
想定価格:700円
仮条件:700〜750円
公募価格:未発表
ウェルネス・コミュニケーションズ(366A)/おすすめ度✩✩✩
事業内容:企業・健康保険組合向けに健康診断の予約から精算代行、結果一元化までをワンストップで提供する健診ソリューション事業と、健康管理クラウドサービス(SaaS)を展開。
強み:全国2,100件以上の提携医療機関と3,500社以上の顧客基盤。基幹システム「i-Wellness」による一括管理とAI-OCR活用。高い契約継続率(99.5%以上)と安定した収益基盤。
上場日:6月23日
上場市場:東証グロース
主幹事:野村證券
想定価格:2,450円
仮条件:2,450〜2,480円
公募価格:未発表
プリモグローバルホールディングス(367A)/おすすめ度✩✩
事業内容:婚約・結婚指輪の直営販売(I-PRIMO、LAZARE DIAMONDなど)を主軸としたブライダルジュエリーの企画・販売。国内最大規模の店舗ネットワークを持つ。
強み:「I-PRIMO」などのブランド力と国内最大規模の店舗ネットワークによるきめ細やかな対面接客。セレクトオーダースタイルとパーソナルハンド診断による顧客満足度の高さ。
上場日:6月24日
上場市場:東証スタンダード
主幹事:みずほ証券
想定価格:2,235円
仮条件:未発表
公募価格:未発表
北里コーポレーション(368A)/おすすめ度✩✩✩
事業内容:不妊治療に用いられる医療機器や試薬の開発・製造・販売。体外受精や顕微授精といった高度生殖医療分野に特化し、世界約110カ国・地域に製品を供給。
強み:高度生殖医療分野における専門性とグローバルな展開力。社会貢献性の高い事業内容と高い営業利益率を誇るビジネスモデル。
上場日:6月25日
上場市場:東証プライム
主幹事:野村證券
想定価格:1,220円
仮条件:未発表
公募価格:未発表
エータイ(369A)/おすすめ度✩✩
事業内容:永代供養墓の企画・建立・運営・販売代行を寺院向けにワンストップで提供するコンサルティング事業。寺院と墓地利用者の橋渡し役を担う。
強み:永代供養墓コンサルティングのパイオニア的存在。寺院の檀家離れや墓じまいといった社会課題に対応し、寺院の経営改善を支援。順調な業績の伸び。
上場日:6月26日
上場市場:東証グロース
主幹事:大和証券
想定価格:1,480円
仮条件:未発表
公募価格:未発表
レント(372A)/おすすめ度✩✩✩
事業内容:産業機械、建設機械、産業車両などのレンタル事業。約6,000種・50万台超のレンタル資産を保有し、全国に64か所の営業所を展開。
強み:約6,000種・50万台超という豊富なレンタル資産と全国規模のネットワーク。建設業以外にも多業種に対応し、幅広い顧客ニーズに応える柔軟な発想とスピード感。
上場日:6月30日
上場市場:東証スタンダード
主幹事:みずほ証券
想定価格:4,270円
仮条件:未発表
公募価格:未発表
リップス(373A)/おすすめ度✩✩
事業内容:メンズコスメの企画・販売を行う商品事業と、ヘアサロンのフランチャイズ(FC)運営を行うサロンフランチャイズ事業。
強み:メンズビューティー市場の成長を捉えた独自のビジネスモデル。ヘアサロンの現場ニーズを製品開発に活かすことで、常に市場のトレンドを反映した製品を提供。高いブランド知名度。
上場日:6月30日
上場市場:東証グロース
主幹事:野村證券
想定価格:3,100円
仮条件:未発表
公募価格:未発表
※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。
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