相場雑感と注目銘柄

米国債の債務不履行(デフォルト)懸念が緩和!10月7日相場雑感と注目銘柄

本日の相場雑感

昨晩の米国市場は、乱高下の動きとなりましたが、9月のADP全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は前月比56万8000人増と市場予想(42万5000人増)を上回りましたが、本チャンの雇用統計とは差異がありますし、同指標を買い材料視する動きもないですね。

結局は米国債の債務不履行(デフォルト)問題への懸念が色濃く、原油高や長期金利の問題への不安が強い事で、NYダウは下げ幅が一時450ドルと急落していましたが、米野党共和党のトップ、マコネル上院院内総務が連邦債務の法定上限を12月まで短期的に引き上げる案を受け入れると示唆。

債務上限の引き上げから米国債の債務不履行(デフォルト)問題への懸念が後退した事でNYダウは終値34,416.99ドル、前日比-102.32ドル。

米長期金利は1.5%台前半と上昇基調が収まった事で、GAFAM(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)など主力ハイテク株も買戻し優勢、売りが続いていた半導体関連も上昇となり終値14,501.91ポイント、前日比+68.08ポイントと続伸となりました。

日本株は米国市場の上昇からも買い優勢とはなりましたが、中国恒大もですが、中国の不動産会社「花様年控股集団」が同日に償還期限を迎えた米ドル建て社債の償還ができなかったと発表していますので中国懸念のリスクが強いですね。

日経平均株価は終値27,678.21円、前日比+149.34円と9営業日ぶりに反発とはなりましたが、TOPIXは終値1,939.62ポイント、前日比-2.29ポイントと9日続落。

新興市場は、ジャスダックは+0.28%、マザーズは+1.87%と上昇となりました。

明日はSQ前、中国リスクへの警戒、雇用統計、そして、投資家に失望されている岸田新総理の所信表明演説と注目される内容が盛り沢山ですので、上値が重たいのも仕方ないわけですが、今週は様子見姿勢が強まるのも仕方ないですね。

業種ではバルチック海運指数の上昇から海運株が上昇、【9101】日本郵船や【9104】商船三井、【9107】川崎汽船、小型では【9127】玉井商船などが強い買いとなりました。

売り込まれていた半導体関連も反発を見せていましたが、【8035】東京エレクトロン、【6920】レーザーテック、【6890】フェローテックと上昇となりましたが、半導体関連の戻しも弱いな~と言った印象です。

全体相場としては、イベント通過してからが反発とは見ていますが、不動産業界で世界最大の負債を抱える中国恒大集団の取引停止は、説明ないまま2日目となっています。

実際に支払いは遅れて、不穏すぎるのは間違いないですし、この悪材料が多い相場で中国政府が困難に陥っている企業を助けるのかも見えない中での週末ですからね。

岸田新総理の所信表明演説で、この暴落となった株価に対しての発言はあるのか、「補正予算を大規模に組む」と言っていましたが、ある意味これだけの下落となったのは「間違いなく岸田新総理の金融所得への増税」が原因の一つです。

支持率も低く、変わったばかりなのに岸田新総理では、総選挙が戦えないなんて声もでていますからね。不安は多い相場ですが、悪材料も出尽くしの雰囲気はありますので、相場の反発に期待したいです。

※LINE会員様限定で面白そうな銘柄配信しています。興味ある方はLINEしてもらえたらと思います。

現在の市場のテーマ

感染症対策関連銘柄

旅行・観光・宿泊

鉄鋼

オンライン診療

原発関連

人材派遣

半導体

脱炭素

再生可能エネルギー

太陽光

仮想通貨関連

アフターコロナ関連

明日の注目銘柄

・山善(8051)

本日は小幅下落、東証1部上場、PER10.2倍、PBR0.89倍、時価総額984億円の中型株、機械、工具、住宅設備、家電用機器専門商社の大手、工作機械や住設機器などに強みを持つ企業です。

伊藤忠・阪和興業・岩谷産業・長瀬産業・稲畑産業などと並び、大阪を本拠とする商社の一つです。YAMAZENのブランドで家電製品が量販店で広く販売しています。

8月11日発表の決算では、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比93.2%増の35億円。国内外を問わず総じてコロナ禍からの回復傾向にあり、消費財関連事業においても引続き好調に推移する見込みのため、通期の同利益を従来予想の115億円→130億円(前期は112億円)に13.0%上方修正しています。

PER10倍と割高感はなく、チャートを見ても全体相場が悪化から下落とはなっていますが、75日線で下げ止まり反発局面です。アフターコロナから業績面もさらなる期待があります。窓埋めまでの上昇が期待できると見ています。

・エアトリ(6191)

東証1部上場、PER35.2倍、PBR14.35倍、時価総額847億円の中型株、国内航空券や海外ホテルを中心の旅行予約サイト「エアトリ」を運営する企業です。

旅行関連は、コロナ感染から旅行者激減、インバウンドも見込めないと地獄の様な業績が続いていましたが、同社もその影響を強く受けましたが、21年9月期業績予想を上方修正、営業利益は前期89億9400万円の赤字から営業利益は26億円から40億円と急回復の内容を発表。

同社はコロナ過で、需要増減に応じた最適な広告投下により安定的な利益確保しており、PCR検査は旅行会社等と提携し、ワクチンパスポートなど回復期の需要を取り込む準備もしています。

緊急事態宣言解除への期待からすでに株価は上昇傾向、本日は反発となりましたが、引っ張りすぎない様にですね。

・石井表記(6336)

本日は小幅下落。東証2部上場、PER5.9倍、PBR1.58倍、時価総額71.7億円の小型株です。

同社ですが、パソコンやタブレット端末などに使われるプリント基板の製造装置の最大手、液晶パネルの配向膜を塗布するインクジェットコーター装置を手掛ける企業です。

直近の決算で上方修正していますが、工作機械及び産業用機械向け操作パネル、自動車向け印刷製品を中心に売上高が増加。

連結子会社である上海賽路客電子も、5G、EV、産業機械、家電製品が増加して顧客需要が続いた事で、営業利益を6億3300万円から15億5600万円(同44.3%増)へ、純利益を4億7200万円から12億1200万円(同66.8%増)となっています。

特にプリント基板分野では、次世代通信規格「5G」市場並びに半導体向けのパッケージ基板の需要拡大に伴い同分野での設備投資を増加させていますが、改めて見ても時価総額71.7億円で純利益12億円はかなりと言えます。この辺りが底値とは見ています。

・レーザーテック(6920)

本日は反発。半導体関連、EUV向けマスクブランクス検査装置を手掛けていますが、EUV(極端紫外線)露光工程で、先端半導体を量産する台湾のTMSCや韓国サムスン電子に加え、米インテルやマイクロン・テクノロジー、韓国SKハイニックス等も導入する計画が見込めるとの事です。引き続き半導体関連は総じて強気目線ですが、チャート的には調整しそうな感じです。

・フェローテック(6890)

本日は小幅高。半導体関連の割安で業績抜群の企業です。買い目線の理由は、【6890】フェローテックの過去記載内容を見て頂けたらと思います。4000円を超えての勢いから一変しましたが、中国市場でも展開する半導体関連からも売りが強まっていますね。割安、業績も抜群ですので、引き続き押し目買いで攻めていきます。

・ルネサスエレクトロニクス(6723)

本日はほぼ変わらず。ルネサスエレクトロニクスは自動車用のパワー半導体を主力とする企業です。2日付の日本経済新聞朝刊で、「半導体の安定供給へ向けて積極投資する方針を明らかにしており、さらに買収した英半導体企業から工場の自動化などIoTを強化し、相乗効果は製品群の組み合わせなどで約360億円の利益が見込める様です。パワー半導体は自動車業界見てもですが抜群の需要の高さがあります。

・レノバ(9519)、ウエストHD(1407)

真鍋さんのノーベル賞効果で両銘柄とも続伸となりましたね。再生可能エネルギーの本命銘柄、どっちが良い?と言われると、どっちも良いとしか答えようがないです。基本的にどんなテーマ株でも、本命は押し目買い意欲が強く、相場をけん引するものですので、再生可能エネルギーで何を買うか?と迷ってるなら、この2つはガチガチの本命です。

・NTTデータ(9613)

本日は反発。デジタル庁、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連。東証1部に上場、時価総額2兆8,555億円。1988年設立。NTTグループ傘下で官庁・公共・金融機関向けの大型システム受託データ通信やシステム構築事業を手掛けています。国内外に300社以上の子会社を持つ国内では最大手のIT企業となります。テクニカル、テーマ性十分で中期目線でも勝負できる銘柄と位置付けております。

・タムラ製作所(6768)

本日は反発。脱炭素時代のエネルギー効率向上、省エネルギーに大きく寄与するのがパワー半導体ですが、同社は、究極のパワー半導体として期待される酸化ガリウム製半導体の研究開発で世界のトップの企業、業績が今一つから売り目線で見ていましたが、環境と期待値からも買い目線に切り替えました。

明日の空売り注目銘柄

・enish(3667)

本日は上昇。東証1部、ゲームアプリ関連、ソーシャルアプリ・ゲームの企画・開発・運営を手がける企業ですが、業績微妙、チャート下向きから空売りと記載してから昨日は「進撃の巨人」のスマホゲーム発表から急騰しましたが、その後は軟調な推移。東京ゲームショウで買われているだけかなと思っています。チャートは弱いので売り継続です。

-相場雑感と注目銘柄