
こんにちは、億トレサラリーマンです。
5月20日、トヨタ自動車(7203)が豊田自動織機(6201)の公開買い付けを実施すると発表されました。
報道時点で豊田自動織機の時価総額は5兆円ほどある大企業で、トヨタ自動車の買収規模は6兆円ほどになると言われており、親子上場の解消の中では過去最大級とも言えるでしょう。
東京証券取引所の市場改革が本格化する中、親子上場解消への流れが急速に強まっています。前回ご紹介した親子上場の見直しは、現在より具体的な動きとなって表面化しています。東証主導の企業統治改革は多くの企業に構造転換を求めており、その影響は株式市場全体に波及しつつあります。
長年課題とされながらも放置されてきた親子上場の問題が、ついに本格的な再考の段階に入りました。親会社による子会社支配、利益相反の構図、少数株主保護の不十分さといった根本的な問題に対して、企業側も本質的な対応策を検討し始めています。2025年に入ってから親子上場の解消を目的としたTOBが発表、もしくは計画していると報道されている銘柄は8件あります。特に2025年3月からの新上場基準適用から、多数の企業がTOB(株式公開買付)などを活用した施策を急ピッチで進めています。今後1年間で親子関係の大規模な再編が一気に進展する見通しです。
以上のことからも、もはや「親子上場の解消」というテーマは、東京株式市場で一番の注目テーマとなっていると言っても過言ではありません。
2025年完全子会社化を目的としたTOBは8銘柄
親会社 | TOBされた子会社 | 備考 |
---|---|---|
富士通(6702) | FDK(6955) | ディスカウントTOB |
イオン(8267) | イオンディライト(9787) | 15.26% |
イオン(8267) | イオンモール(8905) | 7月予定 |
VTホールディングス(7593) | トラスト(3347) | 40.89% |
清水建設(1803) | 日本道路(1884) | 16.18% |
三菱商事(8058) | 三菱食品(7451) | 17.19% |
NTT(9432) | NTTデータグループ(9613) | 33.73% |
トヨタ自動車(7203) | 豊田自動織機(6201) | 6兆円規模、最大級のTOB |
上記のTOBを発表した8件を見てみると、いくつかのポイントと傾向がわかります。
- 親子上場の解消時、買付価格に大きなプレミアムが付く傾向がある
公開買い付け価格が発表されている6件中5件が大きなプレミアム付きでのTOBとなっています。トラストは40%超、NTTデータグループは33%超のプレミアムが付いており、ポジションを持っていれば超短期で大幅なインガムゲインを得ることができるということになります。まれにFDKのように親会社である富士通がTOBせずにディスカウントTOBとなるケースもあるので注意が必要。 - 親会社が資金力のあるケースがほとんど
トヨタ自動車やNTT、三菱商事など時価総額10兆円以上の資金力のある親会社が子会社をTOBするケースが多く見受けられます。清水建設でも時価総額1兆円超です。例外としては、VTホールディングスは時価総額500億円程度ですが、TOBする子会社のトラストは100億円規模の会社で、こういったケースも今後は増えてきそうです。
今回の記事では、以上の傾向などから次なるTOBターゲットとなり得る銘柄をご紹介します。親子上場状況、業界環境、株価バリュエーションなど多角的な観点から分析し、TOB確度が高いと予想される銘柄を厳選しました。リスクを抑えながら大きな差益を狙える投資手法として、TOB期待銘柄への投資は引き続き有効な戦略と言えます。この成功例を踏まえ、より運用パフォーマンスの向上を狙ったポートフォリオ構築にお役立てください!
※2025年5月24日のデータを参照しています
【TOB特集】次々と決まる「親子上場の解消」、今後注目しておきたい親子上場関連TOB期待銘柄は?
伊藤忠食品(2692)

東証プライム|PER14.6倍|PBR1.05倍|利回り1.68%|時価総額1,211億円
親会社:伊藤忠商事(8001)/時価総額11兆9,073億円
伊藤忠食品は、伊藤忠商事グループに属する食品卸売業のリーディングカンパニーです。食品メーカーから商品を仕入れ、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店、外食産業など、多岐にわたる小売・外食チャネルへ販売しています。米飯、水産、畜産、加工食品、酒類、菓子など、幅広いカテゴリーの商品を取り扱い、全国に広がる物流ネットワークと情報システムを駆使して、効率的なサプライチェーンを構築しています。同社の強みは、伊藤忠グループの総合力を背景とした豊富な商品調達力と、多様な販売チャネルへの提案力です。消費者の食の安全・安心への関心の高まりに応えるべく、品質管理体制の強化にも注力しています。
SBIグローバルアセットマネジメント(4765)

東証プライム|PER-倍|PBR3.69倍|利回り-%|時価総額563億円
親会社:SBIホールディングス(8473)/時価総額1兆2,077億円
SBIグローバルアセットマネジメントは、SBIグループの一員として、資産運用事業を展開する企業です。投資信託の設定・運用、投資顧問業務などを手掛けています。個人投資家向けの投資信託「SBI・Vシリーズ」や、機関投資家向けの運用サービスなど、幅広い顧客層に対応した商品・サービスを提供しています。同社の強みは、SBIグループの金融サービス基盤を活かした顧客基盤と、多様なアセットクラスに対応できる運用ノウハウです。特に、低コストで分散投資が可能なインデックスファンドに強みを持っており、長期的な資産形成をサポートする商品開発に力を入れています。フィンテックを活用した新たな運用サービスの提供にも積極的です。
水道機工(6403)

東証スタンダード|PER9.0倍|PBR0.80倍|利回り2.90%|時価総額81.5億円
親会社:東レ(3402)/時価総額1兆6,000億円
水道機工は、上下水道施設や水処理プラントの設計・施工・維持管理を手掛ける総合水処理エンジニアリング企業です。創業以来、日本の水インフラ整備に貢献してきました。具体的には、浄水場や下水処理場、ポンプ場などの建設・改修工事、水質改善のための高度処理設備の導入、設備の維持管理や運転管理の受託などを行っています。同社の強みは、長年にわたり培ってきた水処理技術に関する豊富な経験とノウハウ、そして高い技術力です。水質分析からプラントの設計、施工、アフターサービスまで一貫して対応できる体制を構築しており、顧客の多様なニーズに対応できる点が評価されています。近年では、老朽化した水インフラの更新需要や、災害に強い施設整備へのニーズの高まりに対応しています。
短期的な調整があったとしても中長期的な投資価値は高いと判断しています。ポートフォリオへの組み入れを強くおすすめしたいイチオシ銘柄です。相場の流れを見極めながら、ぜひ検討してみてください。
※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。
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