
こんにちは、億トレサラリーマンです。
「SaaSの死」という言葉がマーケットでは大きな話題になっている。
その影響はサイバーセキュリティにも波及して、関連株は軒並み大幅安となった。
米AIスタートアップAnthropicの衝撃
事の発端は、Anthropic(アンソロピック)という元OpenAIのメンバーらによって設立されたアメリカのAIスタートアップ企業によるものだった。
2026年2月、Anthropicがデスクトップ型のAIエージェントツール「Claude Cowork」の法務向けプラグインを発表した直後、米国市場では、ソフトウェア・金融・アセットマネジメント関連の株式時価総額が合計で2850億ドル以上吹き飛んだ。たったの一日の出来事だった。
私はその日の相場を眺めながら、正直「ついに来たか」と思ってしまった。驚きより、予感が現実になった感覚に近い。「AIが人間の仕事を奪う」なんて言われてきたが、それが現実のものになったと世界中が肌で感じてしまったということだ。
Anthropicが発表した「Claude Cowork」というツールがどう影響したかを簡単に説明する。このリーガルプラグインは、契約書のレビュー、NDAの一次審査、コンプライアンスチェック、簡易的な法的文書の作成といった企業内法務の定型業務を自動で実行できてしまうツールだ。つまり、これまで10人の社内弁護士やパラリーガルが分担してこなしていた仕事を、AIエージェントが単独で処理してしまえるということになる。
マーケットが怖がったのは、このツール単体の機能ではなく、その背後にある構造的な変化といえる。
従来のSaaSビジネスモデルは、ユーザー数に応じてライセンス料を課金するシートベース型と呼ばれる仕組みで成り立っていた。100人が使えば100人分の料金が発生する。シンプルで予測しやすいモデルだ。ところがAIエージェントが普及すると、100人分の業務を1つのAIが担ってしまうということになる。そうなると、100人分のシート契約をする理由がなくなる。SaaSベンダーの収益モデルが根本から揺らいでしまうということだ。
Anthropicの「Claude Cowork」はOpus 4.6という大型モデルを搭載し、法務・財務・営業・マーケティングなど11種類のプロフェッショナル向けプラグインを備えている。各プラグインは、それぞれの業務フローを人間の介入を最小限に抑えながら自律的に実行する設計になっている。これを見てマーケットが想像したのは、CRMツールや営業支援SaaS、マーケティングオートメーションツールといった分野全体の将来需要が縮む未来だったのだ。
次いで「セキュリティの死」も
セキュリティ株も同じ理由で売られた。2月20日から21日にかけて、Anthropicは今度はコードのセキュリティ解析ツール「Claude Code Security」を発表した。これが再び火をつけた形となった。
このツールはソースコード全体のアーキテクチャを読み込み、既存のパターン照合型スキャナでは検出できないビジネスロジックの欠陥や、アクセス制御の不備、新種の攻撃パスを自動で見つけ出すことができる。単純な既知の脆弱性を照合するだけでなく、コードベース全体の文脈を理解した上で潜在的な穴を特定する点が、従来ツールとの決定的な違いだ。
発表後の2月23日、米国市場では、CrowdStrike・Datadog・Zscalerが約11%下落し、OktaとFortinetが約6%下落、Palo Alto Networksも約3%下げた。Bank of Americaは、一部のコードスキャン系プラットフォームが8〜25%の下落に見舞われた。もちろん、東京株式市場でも同様にサイバーセキュリティ関連銘柄全体に波及し、大幅安の流れを作り出してしまったのだ。
ここで冷静に整理しておきたいのが、この急落が「これらの企業が本当にダメになる」ことを意味するわけではないということだ。
CrowdStrikeもPalo Altoも、エンドポイント防御やネットワークセキュリティの領域で依然として強固な競争優位を持っている。ただし、Anthropicが大型AIモデルをアプリケーションレイヤーに直接持ち込んでくる動きが続く限り、バリュエーションの上昇余地が制限される可能性は高い。今この瞬間に強気で買い向かうのは難しい、というのが私の意見だ。
AI時代に買うべき投資テーマ

では、何を買うべきかの話をしていこう。
AI時代の本格突入で、株価に明暗が出始めているのは見て分かる通りだ。そこで注目しておくべきは、「AIそのものに飲み込まれない、むしろAIが普及するほど需要が高まるセクター」だろう。例として挙げるならば、電力、電線などのデータセンターに係るインフラ設備周りだろう。もちろん、AIとの関連性の低い、国土強靭化、防衛などもすごく重要だ。
理由は単純で、AI開発やAIデータセンターの運用は膨大な電力を消費する。データセンターの建設ラッシュが続く中、電力需要は今後10年単位で増え続ける構造にある。電力を安定供給するためには送電網の整備が必要で、電線・変圧器・その他材料や部品メーカーへの需要も連動するだろう。
また、国土強靭化や防衛領域などは、地政学的な不安定さが続く現在の世界情勢において、政府の予算投下が止まりにくい分野だ。
これらのセクターに関して私が常に意識しておくべきは、「押し目があればラッキー」という感覚だ。これは、押し目が来るまで買わないということではなく、主力として保有しながら一時的な下落局面では追加で仕込んでいく、というスタンスに近い。
ここで、初心者が陥りやすいのは「安値おぼえ」だ。2025年から始まった歴史的な株高相場においても、「もう上がり過ぎかも」と、過去の株価と比較して慎重になりすぎることはチャンスを逃す間違った思考パターンと言える。重要なのは、「ここから上がるかどうか」だけ。テーマや銘柄の選定は慎重に、株価に対しては慎重になりすぎないようにしたい。
AI関連の発表があるたびにSaaS株やセキュリティ株、そして新たなテーマが売られ、市場全体がざわつく場面は今後も何度もあるだろう。そのタイミングで電力や防衛関連銘柄も巻き込まれて一時的に値を下げることもある。そういう場面を焦らずに待って、少しずつポジションを積み増していく。大きな相場変動に動じる必要はないでしょう。
AI時代本格突入持つべきおすすめ3銘柄
▼フジクラ(5803)

情報通信事業(光ファイバ・ケーブル)が主力の電線大手。エレクトロニクス事業も展開し、光ファイバのグローバルリーダー。
・情報通信事業の大幅成長
2026年3月期3Q売上8,549億円(+20.2%)、営業利益1,422億円(+47.7%)
・通期経常利益進捗73.6%
1,500億円達成、過去最高更新へ。
・AI関連光ファイバ需要増
データセンター向け好調で利益拡大。
▼キオクシア(285A)

フラッシュメモリ(NAND)の開発・製造・販売が主力。SSD・組み込みメモリでデータセンター・スマートデバイス向け、世界最大級専業。
・大幅黒字転換
AIデータセンター需要。
・売上2.2兆円超
営業利益+57〜77%。
・AI・5Gテーマ強み
エンタープライズSSDで市場優位、需要拡大。
▼三菱電機(6503)

インフラ・FAシステム、防衛・宇宙、電力・ビル設備が主力。多角化で社会インフラ・産業機器に強み。
・3Q純利益20%増
売上4兆1,560億円(+3.9%)、インフラ好調。
・AI半導体設備投資増
FA・工作機械受注高増加、営業利益率12.4%。
・防衛・電力システム堅調
衛星・レーダー需要で増益基調。
ここ数カ月の市場を振り返ると、AIの進化速度に比べて、多くの個人投資家が持つ銘柄選びの軸がまだ旧時代のままだと感じる。SaaSに代表されるサブスクリプションモデルの成長神話を、私たちはいったん疑ってみる必要がある。その一方で、電気・物理インフラ・国家安全保障にまつわる産業は、AIに食われるどころかAIによって需要が爆発する側に回っているといえる。
どの株を持つかよりも、どの方向に張るかを決めることの方が、今は圧倒的に重要だと私は考えている。
※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。
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