
※2025年12月4日のデータとなります。
こんにちは、億トレサラリーマンです。
株式市場において、半導体関連というテーマはもはや一過性のブームではありません。世界のマーケットの中心に鎮座する、不動の王道テーマと言って過言ではないでしょう。常に人気テーマランキングの上位に顔を出し、デジタル社会の進化そのものを担っている重要な領域といえます。
ここ最近、一時期の過熱感が落ち着いたかと思いきや、今後も半導体分野全般にあらためて投資マネーの動きが出てくる可能性が極めて高いと見ています。
特に日本株市場に目を向けると、大型株一辺倒だった資金の流れに変化が見られます。半導体セクターの中小型株や、特定の技術に強みを持つニッチトップ企業へと資金流入の動きがちらほらと見られています。
これは、半導体関連全体が再び物色対象として再浮上するパターンの初期段階なのかもしれません。
今回の記事では、「半導体製造装置」関連の隠れた本命株!?リガクHDに注目ということで、なぜリガクHDが半導体製造装置関連の隠れた本命株となる可能性があるのか解説していきたいと思います。
「半導体製造装置」関連の隠れた本命株!?リガクHDに注目
▼ リガクHD(268A)

東証プライム|PER18.7倍|PBR2.83倍|利回り1.84%|時価総額2,343億円
※2025年12月4日のデータとなります。
今回注目するのは、リガク・ホールディングス(268A)です。同社はX線技術をコアとする理科学機器メーカーであり、X線回折、蛍光X線分析、X線イメージングといった高度な分析・計測装置を世界90か国以上に展開するグローバル企業グループです。
同社は、半導体向け計測装置を含む理科学機器分野において、極めて高い技術力と強固な顧客基盤を有しています。なぜ、この銘柄なのか。それは、同社が半導体の微細化・多層化という技術的ハードルを超えるための「鍵」を握っているからです。
半導体の製造プロセスは、ナノレベル(10億分の1メートル)の戦いです。目に見えないほど薄い膜を何層にも積み重ねていく工程において、その膜の厚さや密度、組成が設計通りであるかを確認することは、製品の歩留まりに直結する死活問題といえます。
「XTRAIA MF-3400」が変える製造現場
リガクのグループ会社である株式会社リガクが開発・販売を開始した新製品、それが「XTRAIA(エクストライア) MF-3400」です。これは半導体向け薄膜計測装置であり、同社のプロセス・コントロール機器ラインアップの中核を担う戦略的製品と位置づけられています。
この装置の最大の特徴は、X線反射率(XRR)、X線回折(XRD)、X線蛍光(XRF)という3つの測定モードを統合した「薄膜メトロロジー統合プラットフォーム」である点です。専門的な用語が並びますが、簡単に言えば「ウェーハを傷つけることなく(非破壊)、ナノレベルの薄膜の厚みや密度を、極めて高精度に検査できる装置」です。
注目しておきたいのは、その処理能力(スループット)の高さです。新開発のX線光学系により、X線の強度を従来比で約2倍に高めました。これにより、1時間当たりのウェーハ測定枚数が大幅に増加しています。半導体の量産工場にとって「速さ」は「コスト削減」と同義といえます。大量生産環境のラインの中に組み込んで使える仕様になっている点が、メーカー側にとって強力な導入インセンティブとなります。
キオクシアも採用決定、AI半導体時代の必須ツールへ
この「XTRAIA MF-3400」がターゲットとするのは、次世代メモリチップ(3D NANDフラッシュメモリなど)やAI向け高速デバイスの製造工程です。3D NANDとは、データを保存するセルを縦方向に積み上げて大容量化する技術ですが、積層数がふえればふえるほど、各層の膜厚管理は困難になるそうです。
同社の装置は、先端メモリやロジックデバイスの微細化・多層化に対応した計測能力を備えており、顧客である半導体メーカーの歩留まり改善に直接的に貢献すると言われています。
大手メモリメーカーであるキオクシア(285A)およびキオクシア岩手株式会社の3D NANDフラッシュメモリ量産ラインへの導入が決定しており、実際の量産環境で使用されることが前提となっています。さらに、DRAMやロジック半導体メーカー各社でも採用検討が進行中であり、複数の先端デバイスメーカーとの評価・導入プロセスが動いている状況です。
売上計画としては、前モデルとXTRAIA MF-3400を合わせて2026年度に60億円超を見込んでいます。さらに2027年度以降も年間20%の持続的成長率を目指すという目標を掲げています。
「柔軟性」と「非破壊」の強み
強みは、単なる性能の高さだけではありません。顧客のニーズに合わせてモジュールを自由に選択できる「柔軟な構成」も大きな差別化要因となります。メモリ、ロジック、ファウンドリなど、顧客ごとに異なる製造プロセスに最適化した計測環境を構築できる点は、競合に対する明確な優位性となります。
また、「非破壊」であることも極めて重要です。ウェーハを破壊せずに検査できるため、製造ラインの中で頻繁にサンプリング検査を行うことが可能になります。これにより、プロセスの変動を早期に検知し、不良品の大量発生を防ぐことができます。
リガクは今後、この新製品を軸に、先端メモリやロジックだけでなく、新材料や新プロセス分野への適用拡大も進める方針。半導体プロセス・コントロール機器事業をグループ全体の成長分野へと育て上げています。
株価は底打ちから反転へ
リガク・ホールディングスは2024年10月25日に東証プライム市場にIPOしました。しかし、公開価格1,260円に対し、初値は1,205円と4.4%下回るスタートとなりました。その後も地合いの悪さに押され、いわゆる「トランプ関税ショック」の際には641円という底値をつけています。
しかし、底値確認後はじりじりと下値を切り上げる展開が続いており、足元では1,000円台を回復しています。IPO直後の売り圧力が一巡し、本来の企業価値を見直す動きが出ていると言えるでしょう。
子会社リガクの新製品投入やキオクシアに採用決定といった好材料は、株価上昇への強力な追い風となりそうです。まずは初値である1,205円を試す展開が想定されます。そこを抜ければ、さらにはその上も見えてくるでしょう。
半導体製造装置の領域は、日本が世界をリードする分野です。リガク・ホールディングスは、世界的な技術力を持ち、半導体製造装置関連の隠れ本命とも言えそうな銘柄だと思います。押し目を丁寧に拾っていくスタンスで中長期的な目線での取り組みがいいかもしれませんね。
※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。
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