相場雑感と注目銘柄

来週の相場展望!週明け注目銘柄【6890】フェローテック

来週の相場展望

昨晩の米国市場は、8月の米消費者景況感指数が約10年ぶりの低水準だった事や新型コロナウイルスの変異種デルタ株の感染拡大が懸念されマイナス圏に沈む場面もありましたが、NYダウは小幅ながら続伸して終値35,515.38ドル、前日比+15.53ドル。

週末からも利益確定売りも出てはいましたが、8月の米消費者景況感指数はやや誇張された内容との見方が広がり、引けにかけて買戻しが進み、テーマパークなどの閉鎖で苦境に立たされていたディズニーの決算ですが、営業再開、動画配信サービスの会員も増加もあり赤字から一転黒字に転換。市場予想を上回る内容となった事が相場の下支えとなりました。

ナスダック総合指数は、米長期金利の低下が好感され、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコムなどのハイテク株が買われた事で小幅高。

米国市場は週末でも崩れずにNYダウは最高値更新が続き、ナスダック総合指数も再び戻す動き。やや上値は重たくなってきた感じもありますので、サマーバケーションのシーズン中ですので、来週あたり調整的な下落もありそうですが、下値は堅い動きからも下げてもすぐに買いが入る動きが続くと見ています。

そして問題の日本株ですが、米国市場は堅調でしたが、日経平均株価先物は終値27,830円と下落していますね。まあもう下がった理由は明白ですが、東京都の感染者は5,773人、全国で2万365人。感染拡大に歯止めが全くかかっておらず、病床も逼迫。力強い各国の感染拡大の取り組みと比べ、政府の全てが後手後手になる対応の悪さも浮き彫りになっている事なども嫌気となっています。

まあ、スーパーなどに買い物行っても、飲み屋さんの前を通りがかっても、大賑わいしています。抑止力のない緊急事態宣言ですし、従ったらバカを見る。という状況ですので、これは誰も従いませんよね。

コロナワクチン接種が、英国では成人の75%以上がコロナワクチン接種を完了していますが、12日に発表された6月の国内総生産(GDP)は市場予想を上回る伸びとなっています。

一つ言えることは結局は、このコロナ感染は人流を完全に止めなければ拡大を防ぐのは不可能ですので、ワクチン接種をとにかく進めるしかないと言えますね。

感染者の毎日の増え方を見ても、来週は東京都だけで1万人を超える可能性など相場不安は続いています。お盆で参加者も少ない事もありますが、25日線と200日線がデッドクロスラインですので、下回ってもたつく様ならば、来週も上値が重たい展開が続く見通しです。

そろそろと見ている業種ですが、SOX半導体指数も反発してきましたので、来週は半導体関連の買いが有効と見ます。後は引き続きオールドエコノミー「船、鉄、ゴム製品、商社」と言ったところは、底堅く推移を予想します。

マザーズは、個人がこれだけ弱気な状況ですが、追証の売りもかなりでていますが、まだ時ではない!という感じです。

週明けの注目銘柄

日々注目銘柄を記載していますが、今回は新規で注目している銘柄を記載します。

・フェローテック(6890)

東証JQ上場、時価総額1004億円、PER5.0倍、PBR1.18倍、グローバルシェア「真空シール:65%」「サーモ モジュール:36%」などトップシェア、半導体製造装置向け冶具・消耗材の、マテリアル製品「石英・セラミックス・シリコン・CVD-SiC」を持つ。半導体製造装置メーカーに向けたシリコンウエハーなどの研磨、パワー半導体基板の製造など、半導体を主力とする企業です。

半導体企業は、半導体需要から好業績の企業が多いですが、同社はその中でも群を抜いた業績の拡大が続いてます。昨日発表した決算では、半導体等装置関連事業におきましては、製造装置向けの真空部品や半導体製造プロセスに使用される各種マテリアル製品(石英・セラミックス等)の販売は堅調に推移。

電子デバイス事業は、主力のサーモモジュールは、自動車温調シート向けは一定水準で推移、5G通信システム機器向けの販売は好調。PCR検査装置などの医療検査機器向けのほか民生分野も堅調に推移。そしてパワー半導体用基板は、新製品であるAMB基板の採用が増えたことから、売上は前年比で大きく伸長した事で、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比12倍の65億円。

通期予想も2期連続で過去最高益の予想からさらに上乗せして、通期の同利益を従来予想の136億円から200億円に47.1%上方修正し、増益率が65.3%増から2.4倍に拡大しています。

これだけでもサプライズな内容ですが、今期の上期配当を14円から23円に大幅増額、下期配当も従来計画の14円から23円、年間配当は18円増額して46円としています。

半導体関連が直近軟調な動き、中国市場に積極展開している不安要素から、決算前に下落基調となっていましたが、上方修正、大幅増配、割安と3拍子揃った内容からもここから大きく飛躍する可能性は高いと見ています。

中期計画はかなり大風呂敷との見方もありましたが、今回の決算はその予想に沿う内容、今後も高成長が期待できる企業です。

株式投資はリスクが伴いますので、投資は自己判断でお願い致します

 

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