全固体電池関連銘柄

開発競争激化!次世代電池本命の「全固体電池」 - 注目関連銘柄一覧まとめ・本命株5選

トヨタ 自動車 内装

こんにちは、億トレサラリーマンです。

今回の記事では、東京株式市場で再注目が集まっている次世代電池本命の「全固体電池」についてお話ししていこうと思います。全固体電池についての解説だけでなく、全固体電池関連銘柄の一覧まとめや本命株5選をご紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。

スマートフォン、ノートパソコン、電動自転車、そして電気自動車(EV)——いまや私たちの生活に不可欠な「電池」は、進化を続けながら社会を支える根幹技術の一つとなっています。その出発点ともいえるのが、1991年にソニーが世界で初めて製品化したリチウムイオン電池です。従来の乾電池や電気ケーブルによる電源供給に頼っていた社会にとって、充電可能で軽量かつ高出力のリチウムイオン電池は、まさに革命的な存在となりました。

この技術の登場によって、私たちは「モバイル社会」という新たな時代を迎え、30年あまりの間にスマホなどの”モバイル製品を持ち歩く”のが当たり前の光景となりました。しかし、利便性の裏には思わぬリスクも潜んでいるのが現実です。

リチウムイオン電池は、その高性能ゆえに急速に普及しましたが、同時に発火や爆発といった安全性の問題がたびたび指摘されてきました。たとえば、2025年7月上旬、神奈川県内の郵便局で配達用の電動バイク28台が焼損するという事故が発生。原因とされているのは、充電中のリチウムイオン電池の発火です。また、山手線の車両内で乗客の持っていたモバイルバッテリーが発火したことで全線運休となってしまった事故も発生しています。

こうした事故は、モバイル機器が身近になった現代社会において、誰にとっても無関係とは言えません。利便性の代償として、こうしたリスクが顕在化しつつある今、安全性の高い代替技術の必要性が、より強く求められるフェーズへと突入しています。

そこで注目を集めているのが、「全固体電池」という次世代電池です。これは、従来のリチウムイオン電池で使われている液体電解質を固体に置き換えることで、安全性や性能を大幅に向上させる革新的な技術です。特にEVや再生可能エネルギー分野においては、既存のバッテリーの弱点を克服できる本命技術として高い期待が寄せられています。

東京株式市場で全固体電池というテーマが認識された頃は、「実用化まではまだまだ先の技術」として一時的な人気に終わりましたが、着々と実用化・商用化に向けた動きは本格化してきています。例えば、トヨタ自動車(7203)は2027年〜2028年に全固体電池を搭載した市販車の販売を目指し、開発ロードマップの中核に据えています。ホンダ(7267)も430億円を投じて全固体電池の実証ラインを建設しており、開発に大きく注力している様子が伺えます。

こうした技術革新と実用化と量産化の進展を背景に、東京株式市場では全固体電池は再び注目テーマとして浮上していると言えます。全固体電池は、EVやIoT、次世代モビリティの中核を担うインフラ技術であり、全固体電池関連銘柄は中長期で成長が期待できるテーマとして注目されています。

実用化のタイミングが近づいてくれば、投資家の資金流入はほぼ高確率で見込めるテーマとなりますので、今のうちから関連銘柄をチェックしておくことを強くおすすめします。

全固体電池とは?その仕組みと可能性をわかりやすく解説

次世代のバッテリーとして注目されている全固体電池
これは、現在主流になっているリチウムイオン電池と比べて安全性・性能ともに大きく進化した次世代電池技術です。

リチウム 電池

まずは、従来のリチウムイオン電池と比較しながら、全固体電池の構造や特徴を見ていきましょう。

比較項目リチウムイオン電池全固体電池
電解質液体電解質固体電解質(セラミックや硫化物など)
発火・液漏れリスクあり(可燃性液体)ほぼなし(不燃性)
エネルギー密度中程度高い(最大10倍)
安全性発火のリスクあり非常に高い
使用温度範囲0〜45℃前後が中心-30℃〜100℃と広範囲

全固体電池は、「正極」「負極」「固体電解質」の3層構造で構成されています。
固体電解質はイオンの通り道+絶縁体(セパレーター)の役割を同時に果たすという、非常に高機能な材料といえます。

全固体電池にもいくつかのタイプがあり、用途によって使い分けが進んでいます。

  • バルク型全固体電池
     → 自動車、蓄電池などの大型用途向け。高容量・高出力。
  • 薄膜型全固体電池
     → ウェアラブルデバイス、IoT、医療センサーなどの小型機器向け。薄くて軽量、精密用途に最適。

全固体電池は、次のような圧倒的なメリットを持つことで、業界の注目を集めています。

  • 高い安全性
     液体を使わないため、発火や爆発のリスクが大幅に低減。不燃性の素材が使われており、安心して利用できます。
  • エネルギー密度が高い
     同じサイズでもリチウムイオン電池の2〜10倍の容量を持つ可能性があり、航続距離や連続使用時間の大幅アップが期待されます。
  • 急速充電・長寿命に対応
     全固体電池は、超急速充電が可能なうえ、繰り返し使っても性能が落ちにくいため、サイクル寿命が長い点も魅力です。
  • 広い動作温度範囲
     -30℃〜100℃といった極端な環境でも安定して使えるため、宇宙・航空分野などでも応用が見込まれています。

もちろん、全固体電池にもまだ課題はあります。

  • 量産技術の確立が遅れている
     高性能な反面、製造が難しく、量産化とコストダウンが大きな壁となっています。特に自動車向けの高出力タイプでは、技術的なハードルが残されています。
  • 実用化は段階的に
     現時点では、まずは小型機器向けから実用化が進行中。自動車搭載については、トヨタ自動車が2027〜2028年頃の市販化を目指すとしています。

今後は、EVだけでなく、電車・航空機・トラックといった大型輸送機器、さらには再生可能エネルギーの蓄電システムとしても幅広く応用される見込みとなっています。
こうした背景を踏まえると、全固体電池は単なる「高性能な電池」ではなく、社会全体の電動化・省エネ化を後押しする基盤技術といえます。

全固体電池関連銘柄一覧まとめ

1964 中外炉工業
全固体電池向けの熱処理装置や電解質製造装置など製造装置ラインアップを拡充し、2026年までに本格販売を目指す

3402 東レ
セパレータ素材分野とフィルム材など供給が有力視され、次世代電池部材供給体制を模索。

3405 クラレ
高分子材料分野で電池部材向け開発を加速。

3407 旭化成
全固体電池開発を推進し、電池素材・部材提供に注力

3863 日本製紙
セルロース系材料・紙ベース部材の一部が全固体電池で活用される可能性。

3891 ニッポン高度紙工業
特殊紙技術を活かした全固体電池セパレータ用支持体を開発

4021 日産化学
NEDOプロジェクトに参画し、固体電解質材料開発

4046 大阪ソーダ
機能性素材や化学品として電池関連材料を供給。

4082 稀元素製薬
電池用高純度金属化合物の供給を想定。

4114 日本触媒
材用樹脂や界面活性剤で電池分野への展開を期待。

4182 三菱ガス化学
機能性材料で全固体電池用途を開発。

4183 三井化学
高機能樹脂を中心とした電池部材展開。

4188 三菱ケミカルグループ
固体電解質や電池要素材料の研究開発。

4204 積水化学工業
高分子材料の電池部材用途拡大を図る。

4275 カーリットホールディングス
リチウムイオン電池・全固体電池の受託試験・解析業務展開

4471 三洋化成工業
全樹脂電池などの新規電池開発に取り組む

4901 富士フイルムホールディングス
薄膜コーティング技術や部材提供。

5019 出光興産
硫化物系固体電解質を量産化、トヨタ向け全固体電池材料供給

5201 AGC
ガラス関連技術が全固体電池ガラス電解質で期待。

5214 日本電気硝子
ガラス耐熱封止技術などで全固体電池パッケージ開発

5218 オハラ
特種ガラス材料で電池部材供給。

5333 日本ガイシ
セラミックス技術で電池パッケージや電池用部材を展開

5334 日本特殊陶業
全固体電池セルを開発

5367 ニッカトー
セラミック技術を活用した部材供給。

5706 三井金属鉱業
全固体電池固体電解質の生産能力増強に投資

5711 三菱マテリアル
金属素材サプライチェーン、電池関連材料供給。

5713 住友金属鉱山
電池材料全般の開発・量産。

5715 古河機械金属
導電材や部材供給。

5726 大阪チタニウムテクノロジーズ
チタン素材が固体電池部材用途。

5727 日本製鉄
高機能鋼材の提供。

6277 ホソカワミクロン
粉体製造装置で電池材料の量産に対応

6292 カワタ
電池用原材料搬送設備を供給。

6312 フロイント産業
電池材料向け粉体加工設備。

6336 石井表記
インクジェット技術を活用し全固体電池製造技術開発

6339 新東工業
表面処理や電極加工関連設備供給。

6501 日立製作所
全固体電池材料・製造プロセス開発。

6584 三桜工業
米ソリッドパワー社へ出資し、全固体電池開発へ参画

6674 GSユアサコーポレーション
全固体電池セル開発

6752 パナソニック ホールディングス
全固体電池研究開発を推進。

6762 TDK
超高エネルギー密度材料によるウェアラブル・コイン型全固体電池製品開発

6810 マクセル
コイン型全固体電池を2023年より量産開始

6859 エスペック
電池試験装置供給。

6866 日置電機
電池評価計測技術。

6902 デンソー
量産製造技術研究(自動車応用)。

6955 FDK
全固体電池用新材料の開発。

6971 京セラ
全固体電池セル・モジュール開発。

6976 太陽誘電
全固体電池開発・事業化

6981 村田製作所
全固体電池量産(2021年度~)

6997 日本ケミコン
電池用コンデンサ開発。

7004 カネミツ
金属プレス部品開発および実装。

7201 日産自動車
次世代EV用全固体電池を開発。

7203 トヨタ自動車
出光興産と連携し全固体電池開発、生産体制構築

7220 武蔵精密工業
米KeraCel Incに出資し全固体電池新技術開発

7267 本田技研工業
全固体電池実証ライン建設

7272 ヤマハ発動機
バイク・モビリティ用次世代電池開発。

7746 岡本硝子
ガラス材料・封止材供給。

7752 リコー
小型電子機器向け電池要素開発。

7911 TOPPANホールディングス
パッケージ・フィルム関連。

7912 大日本印刷
電池封止フィルムやパッケージ開発。

8591 オリックス
事業投資・事業再生、全固体電池分野新興企業などへの投融資。

9165 クオルテック
部品検査・分析等で関連。

9434 ソフトバンク
IoTや通信制御用途での全固体電池利用・投資。

全固体電池関連銘柄/厳選本命株5選

ここからは関連銘柄の中から厳選した本命株5選をご紹介します。

※2025年7月24日ザラ場時点のデータ

トヨタ自動車(7203)の株価チャートの画像

東証プライム|PER11.9倍|PBR1.03倍|利回り3.36%|時価総額44兆6,998億円

トヨタ自動車は全固体電池関連の中核となる銘柄です。出光興産(5019)と連携し全固体電池開発を進めており、生産体制を構築しています。2027年〜2028年には全固体電池を搭載した市販車を販売することを目標に実用化に向けて注力しています。

日本ケミコン(6997)の株価チャートの画像

東証プライム|PER5.8倍|PBR0.45倍|利回り1.68%|時価総額261億円

日本ケミコンは全固体電池関連として注目しておきたい銘柄です。全固体電池向けにリチウムイオン電池用導電助剤「NHカーボン」を事業化し、マクセルの硫化物系小型全固体電池への採用が決定、量産体制も構築中です。

三井金属鉱業(5706)の株価チャートの画像

東証プライム|PER22.9倍|PBR0.97倍|利回り3.48%|時価総額3,219億円

三井金属鉱業(5706)は全固体電池関連として注目しておきたい銘柄です。「アルジロダイト型硫化物固体電解質(A-SOLiD)」を開発し、全固体電池向けにサンプル供給・初期量産工場建設も進めています。

ニッポン高度紙工業(3891)の株価チャートの画像

東証スタンダード|PER10.4倍|PBR0.80倍|利回り3.84%|時価総額195億円

ニッポン高度紙工業(3891)は全固体電池関連として注目しておきたい銘柄です。全固体電池用の固体電解質シートをサムスン日本研究所と共同開発・特許出願しています。

アルバック(6728)の株価チャートの画像

東証プライム|PER16.3倍|PBR1.27倍|利回り2.91%|時価総額2,780億円

アルバック(6728)は全固体電池関連として注目しておきたい銘柄です。高度な真空蒸着プロセスの導入により、バッテリー構成材料の薄膜化と高純度化という技術的課題を解決し、優れた純度と表面品質を有するリチウム金属箔の量産技術を確立いています。この成果を受けて、次世代蓄電デバイスである全固体電池などの負極材料としての実用化に向けた開発段階に進んでいます。

全固体電池関連銘柄 - まとめ

全固体電池関連銘柄 - まとめ
  • 全固体電池の商用化の本格化は2030年あたりが予想される
  • 商用化が進めば一気に市場規模を拡大するほどのインパクトあり
  • EV向けの高出力タイプは開発と量産が難しいが、商用化できれば爆発力あり

今回は、全固体電池関連の注目銘柄一覧まとめと、本命株5選をご紹介しました。

このようなテーマ株投資では、多くの投資家が注目し明確な相場トレンドが形成される前の初期段階で投資ポジションを構築しておくことで、より大きなリターンを獲得できる可能性が高まります。先行者利益を得るという観点からも、早めの仕込みは効果的な投資戦略と言えるでしょう。

※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。


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