こんにちは、億トレサラリーマンです。
近年、生成AIの進化が目覚ましく、私たちの日常や産業のあらゆる分野に変革をもたらしています。それに伴って、膨大なデータを処理し、複雑な演算を短時間でこなすコンピューティング技術への注目が世界的に高まっています。特にAIの高度化により、従来のコンピューターでは処理しきれないような膨大な計算量をいかに効率的に処理するかが、次世代テクノロジーの鍵とされています。こうした流れの中で、量子力学の理論を応用した「量子コンピューター」が、大きな注目を集めています。
量子コンピューターは、従来のコンピューターが「0」か「1」のいずれかの状態で情報を扱うのに対し、量子ビット（キュービット）という単位を用いて、「0であり、かつ1でもある」という重ね合わせの状態や、量子同士が離れていても相互に影響し合う「もつれ」といった現象を利用することで、計算能力を飛躍的に高める技術です。理論上は、現在のスーパーコンピューターでも数万年かかるような複雑な計算を、短時間で完了できる可能性を秘めています。
実際に、2019年にはアメリカのGoogleが超伝導方式の量子コンピューターを用いて、スーパーコンピューターで1万年を要する計算を、わずか200秒で完了させたと発表し、大きな話題となりました。この成果は「量子超越性」とも呼ばれ、量子コンピューターの実用化に向けた重要な一歩として世界中の研究機関や企業が大きな刺激を受けました。
日本においても、量子コンピューターの開発は着実に進んでいます。2023年、理化学研究所が国産初となる超伝導量子コンピューターの公開を行い、日本国内でも量子分野の研究開発が本格化していることが示されました。とはいえ、量子コンピューターはまだ発展途上の技術であり、量子ビットの安定性やエラー訂正、装置の冷却技術など、さまざまな技術的課題を抱えているのが現状です。そのため、一般的な商業利用が始まるまでには、もう少し時間がかかるとされています。
しかし、こうした課題に対しても世界各国で研究と技術革新が加速しており、日本国内でも新型量子コンピューターの試作機公開や、大規模量子ビット機の稼働など、技術面・産業面で着実に歩みを進めています。政府や民間企業が連携し、量子分野への本格的な投資も始まっており、今後の技術進展には大いに期待が持てます。
現時点ではまだ商業利用には至っていないものの、多くの専門家が2030年以降に量子コンピューターの本格的な実用化が始まる可能性が高いと見ています。それに伴い、市場規模も急速に拡大する見込みであり、2025年には約550億円、そして2030年には2,940億円を超えるとも予測されています。このような成長性を背景に、量子コンピューター関連企業には今から注目しておく価値があります。中長期的に見ても、将来性の高い投資テーマであることは間違いなく、ポートフォリオの一部として検討してみるのも十分にアリな選択肢と言えるでしょう。
今回の記事では、【厳選テーマ株】節目3000円を突破で次なるステージへ！量子コンピューター関連の注目銘柄として投資対象として魅力満載の厳選1銘柄をご紹介していきます。資産形成のためのポートフォリオ構築のお役に立てる情報となりますので、ぜひ注目していただきたいと思います。
※2025年6月9日のデータを参照しています
【厳選テーマ株】節目3000円を突破で次なるステージへ！量子コンピューター関連の注目銘柄
テラスカイ(3915)
東証プライム｜PER29.5倍｜PBR3.63倍｜利回り-％｜時価総額402億円
クラウドシステムの開発・導入支援を主力とするクラウド・インテグレーターです。2006年に設立され、東京都中央区に本社を構えています。Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入コンサルティング、システム構築、および自社開発のクラウドサービスの提供を行っており、国内トップクラスのSalesforceエンジニア数を誇ります。多様な業種・業態の企業に対し、クラウドを活用したデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援しています。
同社の強みは、クラウドに関する深い知見と豊富な導入実績、そして顧客の課題を解決するソリューション提案力です。Salesforceに加えて、Amazon Web Services（AWS）やGoogle Cloud Platform（GCP）など、マルチクラウド環境での開発にも対応可能です。また、開発効率を向上させるための自社開発製品も提供しており、グループウェアサービス「mitoco」などが知られています。クラウド導入支援ビジネスで需要開拓を推進し、業績が飛躍的な成長を遂げています。26年2月期の営業利益は前期比26%増の18億3300万円と最高値更新が続くと見られます。
足元も株価は、6月9日に心理的節目となる3,000円の大台を突破し、2023年6月以来となる高値圏に突入しています。業績水準からみても3,000円台、そしてその上の水準も期待したいところです。
量子コンピューター関連事業としては、2019年には子会社として株式会社Quemix（キューミックス）を設立し、量子コンピューターと従来の古典コンピューターを組み合わせたハイブリッドソリューションの提供や、量子化学計算や機械学習への量子コンピューターの適用に関する研究活動を進めています。IBM Q（現IBM Quantum）との連携を通じて、量子コンピューターの教育と開発を行うコンソーシアムも創設しました。
Quemixが本田技術研究所（Hondaの研究開発子会社）と共同で「量子状態を読み出す新技術」を開発したと発表しました。これは、量子コンピューターを用いた材料開発シミュレーションを高速化する世界初の技術であり、量子状態そのものを直接読み出すのではなく、特徴量のみをスキャンすることで効率的な読み出しを可能にしました。この技術は、世界初の量子コンピューター実機を用いたXAFS（X線吸収微細構造）計算にも成功しており、材料開発における量子コンピューター活用の大きな一歩として注目されています。また、Quemixは、旭化成や東京大学、量子科学技術研究開発機構の研究グループとも協働し、機械学習ポテンシャル作成やFTQC（誤り耐性量子コンピューター）向けアルゴリズムの実行予測に関する研究を進めるなど、量子コンピューターの社会実装に向けた最先端の研究開発に貢献しています。
市場規模の拡大予測から中長期的にみても絶対に外せない「量子コンピューター関連」というテーマですので、ポートフォリオ構築の際には同テーマ関連の銘柄はおさえておくことをおすすめします。相場の流れを見極めながら、ぜひ検討してみてください。
※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。
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