【厳選テーマ株】新たな材料で物色人気加速する「下水道関連」の注目銘柄おさらい

こんにちは、億トレサラリーマンです。

日本全国で深刻化する下水道インフラの老朽化問題が、株式市場で注目のテーマになっています。5月29日付の日本経済新聞が「政府は老朽化した大規模な下水道の更新工事を2030年度までに全国で完了させる」と報じたことを受け、下水道関連銘柄への投資資金が急速に集中しており、市場では新たな投資機会として大きな期待が寄せられています。

この政府方針は、6月に閣議決定される国土強靱化の中期計画において具体的な目標として設定される予定で、全長5000キロメートルに及ぶ下水道管の安全性確保を最優先課題として位置づけています。株式市場では、同インフラに関わる建設会社や設備メーカー、点検・調査を手がける企業などの活躍機会が大幅に拡大するとの見方が広がり、関連銘柄の株価上昇への期待が高まっています。

この問題の深刻さを象徴する出来事として、1月末に埼玉県八潮市で発生した大規模道路陥没事故があります。この事故は下水道管の破損が原因とみられており、日本全国で同様のリスクが潜在していることを改めて浮き彫りにしました。事故を受けて、国土交通省では下水道管やその他設備の点検、地質調査などの緊急対策を全国規模で推進しており、長期的な視点での施設整備が急務となっています。

現在の統計データを見ると、日本の下水道インフラの老朽化状況は極めて深刻で、2022年度末時点で全国の下水道管の総延長は約49万キロメートルに達し、そのうち法定耐用年数（50年）を超えた管は約3万キロメートル（総延長の約7%）でした。しかし、この数字は急激な増加を示す予測となっており、10年後には約9万キロメートル（約19%）、20年後には約20万キロメートル（約40%）に増えると予測されています。つまり、20年後には全国の下水道管の約40%が耐用年数を超過する計算となり、これは日本のインフラ史上類を見ない規模の更新需要を意味していると言えます。

このような状況下で、下水道インフラの更新・修繕に関わるテーマ群には、長期にわたる安定した需要が見込まれています。建設業界では、管渠の敷設替えや修繕工事を手がける企業が恩恵を受けると予想され、また、管材メーカーや特殊工法を有する企業、さらには点検・診断技術を提供する企業なども注目を集めています。特に、ドローンやAI技術を活用した効率的な点検システムを開発する企業や、非開削工法による管渠更新技術を持つ企業などは、今後の市場拡大において中心的な役割を果たすと期待されています。

投資家の間では、この巨大な更新需要が今後数十年にわたって継続することから、下水道関連銘柄は安定した成長テーマとして位置づけられています。市場規模の大きさと長期的な需要の確実性を考慮すると、関連企業の業績向上と株価上昇への期待は合理的な根拠を持っていると言えるでしょう。

億トレがこれまでにピックアップしてきた銘柄の中にも、市場参加者からの高い評価を受け、株価を大きく上げている銘柄がいくつか見られます。株式市場で改めて注目されているタイミングで下水道関連の注目銘柄についておさらいしておきたいところです。

今回の記事では、【厳選テーマ株】新たな材料で物色人気加速する「下水道関連」の注目銘柄おさらいとして改めてこれらの銘柄の魅力や今後の展望をお話ししていこうと思います。長期的な需要創出を武器に下水道関連銘柄がこれからどのような変遷を遂げるのか、ぜひ注目していただきたいと思います。

※2025年5月29日のデータを参照しています

【厳選テーマ株】新たな材料で物色人気加速する「下水道関連」の注目銘柄おさらい

大盛工業(1844)

下水道関連の厳選本命株でご紹介。
東京都の下水道工事をメイン事業としている同社は、まさに下水道関連銘柄の本命と言って良いでしょう。下水道工事や地中工事を主力事業としている同社は下水道工事の受注増加を機に大きく業績を伸ばす可能性が高いと思います。

紹介時株価：262円
5月29日終値：323円
騰落率：23.28%上昇

NJS(2325)

下水道関連の厳選本命株でご紹介。
上下水道に関するコンサルタント業務を主体としている企業なので、下水道工事の案件増加に伴って恩恵を大きく受ける銘柄だと思います。

紹介時株価：4350円
5月29日終値：5160円
騰落率：18.62%上昇

日水コン(261A)

下水道関連の厳選本命株でご紹介。
上下水道を中心とした建設コンサルティングを手掛ける企業です。

紹介時株価：1836円
5月29日終値：2651円
騰落率：44.45%上昇

日本ヒューム(5262)

下水道関連の厳選本命株でご紹介。
下水道用のヒューム管の最大手企業です。同社が手掛けるヒューム管は、遠心成型技術を用いたコンクリート管で、主に下水道や排水システムに使用されています。ヒューム管の特徴として、高い耐久性、耐荷重性、施工の容易さが挙げられます。特に1種管は深い埋設が可能で、高い荷重に耐えられるため都市部の下水道に適しており、2種管は比較的浅い埋設向けで、住宅地などでの使用に適しています。

紹介時株価：1805円
5月29日終値：1969円
騰落率：9.08%上昇

前澤工業(6489)

下水道関連の厳選本命株でご紹介。
上下水道用のバルブや下水道処理設備などを手掛けている企業です。

紹介時株価：1345円
5月29日終値：1481円
騰落率：10.13%上昇

旭コンクリート工業(5268)

下水道関連の厳選出遅れ株でご紹介。
コンクリート2次製品を製造している企業です。主力製品は、地下に埋設される箱型のコンクリート建造物「PCボックスカルバート」で、下水道・雨水排水路・農業用水路・地下道など幅広い分野で利用されています。同社のPCボックスカルバートは長期耐久性に優れたプレストレストコンクリート（PC）構造であり、先の大規模道路陥没事故を未然に防ぐためにかなり貢献度の高い製品だと言えます。

紹介時株価：671円
5月29日終値：610円
騰落率：9.09%下落

三ツ星(5820)

下水道関連の厳選出遅れ株でご紹介。
ゴム電線やキャブタイヤケーブル、プラスチック成形、電熱線などを扱う企業です。下水道管などの修繕や補強のための管更生材を取り扱っており、全国の下水道管の修繕工事の際に受注増加の可能性を内包している銘柄といえるでしょう。

紹介時株価：971円
5月29日終値：766円
騰落率：21.10%下落

キッツ(6498)

下水道関連の厳選出遅れ株でご紹介。
総合バルブ最大手の企業です。プラント向けに強みを持っており、下水道用バルブの最大手でもあります。同社のバルブは上下水道から工業用プロセス水まで、幅広い産業分野で採用されており、下水道処理施設において必要不可欠な製品となります。

紹介時株価：1169円
5月29日終値：1159円
騰落率：0.86%下落

改めておさらいすると、本命株としてご紹介している銘柄は軒並みもれなく上昇していて、出遅れ株でご紹介している銘柄は下落しちゃっています。素直に本命視されている銘柄を狙った方が結果的に投資成果は良さそうですよね！

下水道関連の億トレ注目本命株／新規追加1銘柄

ブルーイノベーション(5597)

東証グロース｜PER-倍｜PBR7.14倍｜利回り-％｜時価総額40.3億円

ブルーイノベーションは、ドローンやロボットの統合制御技術を基盤としたソリューションを提供する企業です。独自のプラットフォーム「Blue Earth Platform（BEP）」を軸に、点検、教育、物流といった分野でサービスを展開しています。同社はハードウェア（ドローン本体）の製造は行わず、様々なメーカーのドローンに対応できるソフトウェアとソリューションを提供することで、ユニークなポジショニングを確立しています。

同社の主力事業である点検ソリューションは、プラント、工場、公共インフラなどのスマート点検に活用されています。特に、下水道に関連する事業においては、ドローンを活用した下水管内調査に注力しており、近年その重要性が高まっています。下水道管は老朽化が進んでいますが、その点検は狭く、暗く、硫化水素などのガスが発生する危険な場所であり、従来の目視点検や有人点検には多大な時間とコスト、そして作業員の危険が伴います。

ブルーイノベーションは、球体ガードを有する屋内点検用ドローン「ELIOS」シリーズ（Flyability社製）の日本における独占販売権を持ち、これを活用した下水道点検ソリューションを提供しています。ELIOSは、球体形状により管内での衝突に強く、またビジョンセンサーとLiDAR（レーザーを使った3Dマッピング技術）により、GPSが届かない管内でも安定した飛行が可能です。これにより、地上部からドローンを操作して安全かつ効率的に下水管内を点検し、高精度な3Dマップで劣化状況を可視化できます。従来の点検に比べ、約2倍の日進量で点検が可能となり、作業時間の短縮、ヒューマンエラーの削減、そして作業員の安全確保に大きく貢献しています。2024年1月には埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故における下水管内調査にも活用され、その有効性が実証されました。国土交通省の「上下水道DX技術カタログ」にもELIOS 3を活用した下水道点検技術が掲載されており、今後の下水道インフラの維持管理において、同社のドローン技術が不可欠な存在として注目されています。

下水道関連は2030年度までの特需、そして今後数十年における需要拡大を確約された投資テーマとして最優先で注目しておきたいテーマです。ポートフォリオへの組み入れを強くおすすめしたいイチオシ銘柄です。相場の流れを見極めながら、ぜひ検討してみてください。

※あくまでもこの記事は億トレの個人的な予想と見解で記述してあります。投資の際にはご自身の判断で余裕資金内で行ってください。

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